ヨーロッパ旅行(パリ編)

エッフェル塔

イタリアのサレルノでピアノの先生と一緒に来ていた女の子と同室になりました。
彼女ともう一人ピアノの習っていた男の子の家族に会うため、パリに行くことになりました。

初日はルーブル美術館を見学しました。
9月下旬のパリはまだ観光シーズンで世界中からの旅行者でいっぱいで、各国の言葉が飛び交っていました。
フランス人よりも旅行者の方が多いようです。
ルーブル美術館

館内はとても広く全部見るには何日もかかるように思われました。
一角を一巡し、電車にのって、ホームステイ先のフランス人家族のお宅へ行きました。
観葉植物がエントランスいっぱいに広がり、ゆったりとした広いリビングがありました。

夜、ホームステイ先の小さな男の子が折り紙が好きとお父さんから聞いていたので、遊びに来ていた女の子と一緒に折り紙をしました。
覚えたてのフランス語の単語で話しながら、鶴や蓮を折りました。
二人とも小さな手で一生懸命折っています。
楽しんでくれたようで、嬉しくなりました。

翌日はパリを一人で観光しました。

凱旋門の中に入り、門の上から街を展望し、セーヌ川の遊覧船に揺られ、エッフェル塔の傍を通り、歴史の舞台を巡ります。
凱旋門

オルセー美術館では、大きなキャンバスに描かれたフランスの田園風景や森の様子に引かれました。

作品の中に女性の点描画がありました。
肌の色に緑や青、オレンジなど無数の点が打たれています。

ごく小さな小さな単位で見ると人間の身体も植物も人工物も、小さな単位の物質が結合しているため、隙間があるそうです。
芸術家の目には、皮膚の下を流れる血管や、人物との間にある大気の色も光の点となって見えたのでしょうか。

西洋音楽も楽譜の上に音符が打たれて、幾重にも重なり音楽となっています。
日本の流れるような墨絵や、線のような音色との特徴の違いを感じました。

ホームステイ先のお父さんは、日本で働いたこともあるそうで、日本では日本の人にとても親切にしてもらったと話してくれました。
ホームステイに誘ってくれたのもお父さんでした。

家の近くを流れるセーヌ川のほとりを散策すると夕暮れの景色がとても美しく心に残りました。
遠くには高層ビルが見えます。
かつて多くの画家を魅了し、現代と同居するセーヌ川。
いつまでも流れを見つめていたいと感じながら、かつての自然豊かだった頃の情景に思いを馳せました。
パリセーヌ川夕暮れ

翌日のヴェルサイユ宮殿。
内装はたいそう豪華でした。
観光客が列をなし、中の説明に耳を傾けています。
私は修学旅行のようで、何故か居たたまれず、早く外に出たい思いがしました。
ヴェルサイユ宮殿

同室だった女の子と再会し、今度は彼女の家へ遊びに行きました。
お祖母さんや親戚の女の子も私のために集まってくれました。

パリの中心部近くに住む教育熱心だった先の家族と比べると、郊外に住む彼女の家族は大らかで庶民的な印象でした。

ジブリ映画の「君をのせて」の歌が好きということで、食事の席で歌わせてもらったところ、とても喜んでくれました。
滞在時間はわずかでしたが、心温まる歓迎をしてくれ、必ずまた遊びにくるようにと何度も言ってくれました。

彼女は二十歳を過ぎた頃でしょう。
いつか再訪し、家族に再会出来ることを楽しみにしています。

友人がいる国には親近感が湧きます。
握手をし、目を見て、挨拶を交わすだけで心の交流が生まれます。
フランスの人は日本の文化にとても興味を持っていました。

江戸時代が終わってわずか150年。
国を世界へと開くために、活躍した人々は今の世界を見て何と思うでしょうか。

思えば、日本の文化、音楽を体現出来るようになりたいという思いが萌芽した旅だったように思います。